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SONY 開放型モニターヘッドホン MDR-MV1

遅れませながら、明けましておめでとう御座います。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

新年1発目はソニーのヘッドホン「MDR-MV1」の紹介となります。

昨年のinter beeにて、このヘッドホンを視聴する機会があったのですが興味をそそられるヘッドホンと遭遇しました。
最近はヘッドホンを視聴しに都内のお店まで足を運ぶこともしてなかったのですが、なかなか使い心地が想像できるヘッドホンと出会えたのが昨年のinteb beeでの収穫でした。

■MDR-MV1
このヘッドホンはモニターヘッドホンとして位置づけられていますが、数年前にでたM1STのようなモニターというよりはリスニング要素も入ったヘッドホンになっていると思います。

またソニーのモニターとしては初の開放型となっています。
開放型のモニターヘッドホンは他社からも出ておりますが、開放型のイメージは広がりがある。自然な低音感といった感じがあります。
物理的に穴が開いているので音はだだもれますので、レコーディングブース内での使用は難しいのですがヘッドホンでのミックスやある程度のマスタリングでもイメージが掴みやすいのが開放型ならではと思います。

私が所有する開放型のヘッドホンはオーストリアンオーディオのHi-X65とベイヤーの1990proがあります。

1990proが私にとって初の解放型モニターとなりますが、こちらもbeeで視聴して音の豊かさに感動して購入しました。
それ以前に密閉型の1770proを使用していたのですが、1770proも密閉型にしては解放に迫る開放感があるヘッドホンではありましたが、使用部品が同じでも構造が開放になるだけで、これだけの違いがでるのかと驚いたものです。

Hi-X65に関しては前評判が良かったので、視聴もせずに購入してしまいました。

結果としては一番のお気に入りヘッドホンとなりました。
適度な低音と解像度の高さ。定位も見えやすいなど、Hi-X65だけでかなりの所までのマスタリング調整ができるようになりました。
ただ、低音が自然なので低域は見えづらいのでモニタースピーカーとの関係性は濃密となるのですが。

さて、今回購入したMV1ですが、適度な解像感と丸見えの低域といったところでしょうか。
あと軽い。つけ心地も柔らかく長時間の音楽制作には重宝すると思います。

楽曲づくりでMV1を使っておけば作成段階、ミックス段階で低域のバランスをとりつつ作業ができたり、しかも長時間使用にも都合がよいと。

マスタリングでの使用となると、これ1台では不安な部分もあるのですがHi-X65と対で使うのが理想だと思います。
全てを網羅するヘッドホンはなかなかないのですが、ここはもう道具として考えて2つの両刀使いが解決なんだと思った次第です。

もちろん最終的にはモニタースピーカーも併用するのですが、現場で仕上げなくてはいけない場合とか、制限がある作業では無くてなならないアイテムとなると思います。

■900ST
ソニーのモニターヘッドホンとしては900STがありますが、このヘッドホンは完全なるモニターヘッドホンという気持ちいいくらい用途がはっきりしています。
解像度が高く高域成分が見えやすいので、奏者のミスがまるわかりです。
故にプレイヤーやレコーディング段階でのミステイク発見機的な役割になるのですが、分離もよすぎるのでミックスやマスタリングには向いていません。

このヘッドホンの特性が分かっていればある程度までの調整はできるかと思いますが、あくまで荒探し用で使うのが理想だと思います。

また900stは業務用のヘッドホンとしては比較的安価であるため、数を揃える必要があったり、業務用ならではの耐久性が求められるヘッドホンとしては一番だと思います。

■ケーブル
MV1の話に戻りますが、このヘッドホンや密閉型のM1STはケーブルが脱着可能となっています。
持ち運びの際に取り外せたり、リケーブルができたりします。

リケーブルについてはこだわりのケーブルやコネクタを使ったデザイン面と、使い勝手のよいものを使いたいという現実面で変更ができるのがリケーブルです。

私の場合は後者の実用面でのリケーブルとなりますが、こちらのヘッドホンで使われる本体側の端子は4極タイプのジャックとなっています。
4極というとバランスタイプのヘッドホンに使われる端子でもありますが、標準で付属するケーブルは逆側がステレオジャックなのでアンバランスとなっています。

次回のレビューになるのですが、私はこの4極アンバランスケーブルを使いがってのよいケーブルと長さで自作した記事を掲載予定です。

ヘッドホン側の4極端子はネジ溝が彫ってあるロック機構付きになるのですが、細身の4極ミニジャックであれば、ロック機構は使えませんが取り付けはできる場合があります。

あくまで自己責任ですが、他社からでている販売品の4極ケーブルも使える可能性があるかと思います。

■本体
MV1の価格は5万近くするのですが、質感は案外安っぽいです。
というのもハウジングがプラスチックと思っていたのですが、アルミとのご指摘を頂きました。
ありがたやです!
改めて触ってみると確かにヒンヤリしていました。

頭があたるヘッドパットですが、クッションが入っているので、つけ心地は抜群に良いです。
ただ、ソニーのヘッドホンでは多く見られる加水分解が起きたら悲惨なことにはなりそうです。

900STのようにパーツ売りは見られませんので、加水分解を起こしてきたら保護布を巻くような部材が必要になるかもしれません。

そのあたりのパーツの耐久具合がモニター用とはかけ離れている気もしますが、その点Hi-X65は骨組み自体が金属であったり、ヘッド部分のクッションパーツもベロクロで脱着可能で、劣化しても交換が容易です。
これこそ業務使用にちゃんと対策されているヘッドホンであると思います。

■まとめ
良い部分と気になる部分について書いてみましたが、道具としては私には必需品になること間違いなしとなりそうです。
耐久性は謎ですが、これまた幸せになれる一品になるかと思います。

■長期間使用しての感想(2024年11月)
普段使用するヘッドホンとしては一番多くなっています。
というのも、とにかく軽い。そしてバンドの強さも柔らかいので長時間使用するならもってこいです。
また、音質もとがっていないのも長時間の作業に向いています。
作曲のような長丁場にはかなり有力であり、パッドも布っぽい質感なので肌にぴったりつかず心地よいです。
ただ、最終的な音質調整では高音域がオーストリアンよりも隠れてしまうので、音割れなどのチェックは別の高音よりのヘッドホンでも確認した方がよいです。

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“SONY 開放型モニターヘッドホン MDR-MV1” への2件のフィードバック

  1. Ggc より:

    こいつのハウジングはアルミですよ。

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