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Focusrite ISA828mk2 マイクプリアンプ
今回は8chマイクプリアンプの「Focusrite ISA828mk2」です。
Focusriteのマイクプリは以前から2ch仕様のISA TWOを所有していました。
今回Red16Lineの導入に向けてDANTE接続できるマイクプリとしてISA828を導入しました。
■ISAシリーズ
ISAは伝説の名機と呼ばれるRupert Neves氏がサウンドデザインしたISA 110があるのですが、
その質感を継承しつつ電源部を刷新したマイクプリアンプシリーズとなっています。
トランスにLundahl LL1538が使用されているのが大きな特徴となっているプリアンプです。
同シリーズには1ch仕様、2ch仕様、4ch仕様、8ch仕様の4機種が販売されています。
その中、先ほど書きました2ch仕様のISA TWOを所有していますが、ステレオ使用もできますし、モノラルで使う事もできるバランスの取れたマイクプリです。
今回ISA828mk2を導入した訳ですが、ISA828mk(以降828)にはデジタルアウトプットのオプションカードが搭載できます。
私が導入した828は文字通りmk2となり828の2世代目の製品となっています。
以前からオプションでデジタルアウトのカードが出ていましたが、搭載端子がADATとAESでした。
mk2用に開発されたデジタルカードは、その2つに加えてDanteが搭載されるようになりました。
私の所有するインターフェースのRed16LineはDanteを搭載しているので、この両機種をDanteにて組み合わせ使用が可能となっています。
Danteを使用する事により入力数を増やすことができたり、イーサネットケーブル1本で最大100mまで引き回すことも可能になりました。
そのDante搭載とデジタルでの接続やマイクプリの増設といった複数のポイントが決め手となり導入しました。
■電源部の改良
828mk2とmk1の決定的な革新は電源部の改良とあります。
mk1の電源はかなりの発熱があったそうで、機材同士の間に隙間を作るなどの熱対策が必要だったそうです。
そこも改良されたポイントとのことです。
実際私はRed16Lineと重ねて設置していますが、828は熱が出ていますが隙間を開けるほどではないぐらいかぁとは思います。
ただ、それなりの熱は出ていると思います。
■Dante
さて、肝心なDante接続ですが、イーサネットケーブル1本で接続可能です。
仕様するケーブルはカテゴリー6以上のSTPケーブルが必要です。
私が使用したケーブルはサンワサプライのKB-T6ASTP-005(0.5m)になります。
価格は600円ほどになります。
使用するケーブルもこういった安価で済むのもDanteのポイントだと思います。
これで最大100mまで引き回せるのですから凄いですよね。
たとえば私のようなコンサート収録の場合、ステージから操作パネルまでの距離を引き回す際も1本でたくさんのマルチチャンネルに対応できたり、音の劣化も防ぐことができます。
とはいえ828にはリモート運用できる機能がありませんので、実際は手元でとなりそうですが、FocusriteのRedマイクプリシリーズには遠隔操作できる機能が備わっており、大量のDanteマイクプリを管理するならばRedマイクプリの選択がよいと思います。
価格的にも近かったのですが、私は自宅で使用する事が前提だったのでLundahl LL1538が搭載されている828を選択しました。
■Danteの接続
私のような2機種間の接続ではDante接続の場合は1本のイーサネットケーブルで接続可能です。
ADATのようにワードクロックのような同期ケーブルの接続はいらないそうです。
Dante信号のなかに同期信号も含めているので、限りなくイーサネットケーブル1本だけでよいそうです。
また、別途クロックジェネレーターのようなマスターユニットを使用する場合は、マスターユニットと接続するユニットのみ、Dante Controll上でPrefered Masterとして設定して、クロックソースはExternalに設定して使用するとのことです。
その時にクロックのマスターユニットと接続されるのは、どちらかのみで問題ないそうです。
Danteネットワークから見ると、入力されるクロックソースはネットワークの外から入力されているとの扱いになるため、インターフェースのクロックがInternalで動作している場合は、Dante Controll上ではクロックソースがExternalとして表示されるそうです。
との事をメディアインテグレーションのサポート様にご教授頂きました。