この記事のカテゴリー
LEWITT LCT440(コンデンサーマイク)
お勧めコンデンサーマイク
実に1年ぶりのブログです。
これからは少しづつアップしていこうと思っております。
最近は色々なメーカーからコンデンサーマイクが発売されています。
値段もピンきり。
数千円のもの~ウン百万円のものまで。
そりゃぁ予算があれば上を目指す事は間違いないのですが最初はそうもいきません。
その中でも、これをもっていれば末永く使えるといったマイクをご紹介していきたいと思います。
第一弾はこちら「LEWITT LCT440」です。
値段の安さや確かな音作りで人気が出てきております。
私も私用で2本所有しており、会社にも薦めて導入しています。
私が初めてこのLEWITT社を知るきっかけは今から6年ほど前のinterbeeでした。
確かRock onさんのブースに展示されていたと思います。
その時は新しいマイクメーカーで真空管が内臓されているのが見えるメーカーとしか認識はありませんでした。
このLEWITT社は2009年にAKGでキャリアを積んだ方が設立されたマイクメーカーです。
国もAKGと同じオーストリアのウィーンです。
ウィーンは音楽歴史の始まりとも言える国ですが、マイクメーカーとしても強いです。
さて、もうお気づきでしょうが、そうなんです。
かなり414のようなマイクなんです。
といっても単なる414のコピーというよりは改良版とでもいいましょうか。
私は現在AKGのC414B-TLIIとC414 XLSを所有しております。
そして昨年、スペックや様々な動画、音声サンプルを視聴して試しにLCT440をステレオで2本導入してみました。
このLCT440はLEWITT社のマイクの中で下から2番目に位置するマイクです。
感想は。。。非常に素晴らしい!
とにかくS/Nがよく集音も強い。癖もなく非常に自然であり解像度も高い。
音質的には金色の414 XLⅡと似ています。
これで価格は3万半ば。キャンペーン時では2万前半で購入ができちゃうのです。
惜しい点はパッドとローカットが付いてない点です。
指向性は単一固定ですが、それは大きな問題ではありません。
414はオンで使われる事が多く大体が単一だと思うのですが同様な使い方であれば問題にはならないかと。
ともあれ集音が高くパッドがついていないので爆音な楽器には不向きです。
パーカスとかアンプとかです。
管楽器は木管も金管も使えます。ただとにかく集音が高いので金管の場合は気持ちオフ気味にした方がよさそうです。
ボーカルにもかなりマッチしますし、解像度が高いのでピアノにも向いています。
と書くと、ほぼオールマイティーなマイクな感じですが、パッドがないので打楽器系などには不向きなのかもしれません。(もちろんマイキングや距離、マイクアンプのパッド等で解決できる場合もあるかとは思います)
音を集音するダイヤフラムも414と同じサイズですし大型なのでかなりしっかりとした音を収録する事ができます。
さっきからパッドパッドと書いていますが実はパッド付きのモデルもあります。
ありますし、過去にもあったのです。
ですが現行のパッドが付いたモデルは本家と同等な価格になってしまいます。
そうなると、どうしても本家の方に手が行ってしまうのは業務で活動している性相でもありますかね^^
マイクの質感もオール金属でどっしりしています。
ダイヤフラムの周りもグリーンだったり、なかなかオシャレな部分もあったり。
LCT440以外のモデルですが、下位モデルとしてLCT204(約2万円)があります。
440よりもダイヤフラムが小さくなるのですが、その分価格は安価になっています。
2万円でお釣りがくる価格ですが、あと数千円足して440の購入をお勧めします。
他には440に指向性が選べる機能を追加したLCT 441 FLEX(約4万円)
上位機種としては、LCT540 SUBZERO(約8万円)があり、これが414と同額なマイクになります。
パッドもローカットも変更できたり、名前にSUBZEROとありますがセルフノイズが可聴限界レベル未満とありますように猛烈にS/Nがよいのです。
440でさえかなりのS/Nなのに、これは異次元とでもいいましょうか。
故にこのモデルになると、どの固体を購入してもペアマッチできるといった特徴もあるようです。
もう1つ便利な点でクリッピング表示があります。
音がクリッピングするとマイクに搭載されている白色LEDが赤に点灯します。
これでパッドをONするとかローカットするとかがマイク側で確認できるのはマイキング時に重宝しそうです。
とても気になるマイクではありますが、やはり値段のアンバランスで選ぶなら440一択にはなるかと思います。
更にその上にLCT 640(約10万円)指向性5パターンがあります。
こちらはサイドにあるピンと併用するとダイヤフラムの前後別々に出力できたりします。
8の字指向的な使い方で、さらに音を分けることが出来るのでステレオ収録ができたり。
またプラグインで後から指向性を変えることもできるようです。
機能面で強化されたマイクとなります。
その上には真空管を内蔵したLCT 840(約12万円)指向性5パターンがあります。
このクラスからマイク本体に真空管が内蔵されます。
真空管なので電源も外付けになります。
そして最上位機種のLCT 940(約18万円)指向性9タイプとなります。
価格はどかんと高くなっています。
真空管とFETの切り替えができるようになっています。
この切り替えもセパレートで完全真空管、完全FETもできますし、何割かFETや真空管を掛け合わせるといった比率調整も出来ます。
840同様に外付け電源が付属してきますが、この電源に調整ノブがついています。
指向性も電源部で切り替えします(840同様)
ですが価格が18万円と高い。
もし同金額出せるなら、私なら真空管ではなくなるのですがNeumannの真空管モデルを意識して作られたTLM67がお勧めです^^
ここまでがレコーディング用コンデンサーマイクになりますが、他にもハンドマイクやスティックタイプのコンデンサーもあります。
私のお勧めは断然LCT 440です。
3万円未満で414 XLⅡの音が手に入るとは大袈裟かもしれませんが、たとえメインマイクをグレードアップした場合でも、サブマイクとして持ち続ける事ができるマイクだと思います。
私は414的な使い方で試しに導入したのですが、今ではマルチレコーディングでは必需品です。
単一指向ではありますが、かなり集音範囲は広いかと思います。
あとはマイキングの腕でカバーしましょう^^
AKGにも低価格帯の214や314がありますが、パッドや指向性が問題ならないのであれば音質的には440がお勧めです。