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LOG撮影をしてみよう ~その2~
以前一度特集したLOG撮影について書いてみようかと思います。
(前回記事2017年6月20日参照)
最近はLOG撮影に対応したカメラが増えてきました。
私の使っているカメラは残念ながらLOG撮影には対応していないのですが、techicolorさんが作ったカラープリセット「CineStyle」を使用して、擬似LOG撮影をする事が出来ます。
このプリセットは5D時代に製作されたものですが、1DX mk2でも使用できるのです。
もちろんcanon製のカメラであれば、大体のカメラが対応しているカラープリセットとなります。
気になる方は是非ダウンロードして使ってみてください。
https://www.technicolor.com/cinestyle
プリセットデータをカメラに入れる方法は、canonカメラに付属してくるEOSユーティリティーで転送することが出来ます。
●Techicolor推奨設定
シャープ:0、コントラスト:-4、色の濃さ:-2、色合い:0
高輝度側・階調優先、オートライティングオプティマイザをオフ
私は個人的にキリッとした映像が好きなので、シャープを少しだけ入れています。
擬似LOG撮影が出来るようになってから色をより好みの色合いに調整する事が出来るようになったので、私は常時「CineStyle」を適用しています。
旅行など、遊びに行った際は基本プリセットを使っていますが、作品作りには完全に擬似LOGで撮影をしています。
●LOGを適用した撮影
LOG撮影は慣れが必要です。
慣れとは、失敗や成功を経験する事を意味することになりますが、そのくらい最初は癖があります。
LOG撮影による経験を多くすることにより、どのくらいの設定で撮影すれば良いのかが感覚として分かってくると思います。
一番多い失敗は明るさでしょう。
LOG撮影をする意味合いとしては明暗の表現が豊かになるという意味合いで使われる事があります。
色の自由さもそうですが、最近はHDRといった明暗がより表現豊かになっているので、今までは黒つぶれしそうな暗いシーンも、ちゃんと確認できつつ暗さを表現できたり。
明るい部分も白とびせずに細かい色合いが作れたり。
と、聞こえはよいのですが実際に撮影するとなると、そう単純なものでもないのです。
LOG撮影しているからといっても、節度を守らないと調整がきかなくなってしまう素材になる。失敗素材が生まれてしまうのです。
これはそういった失敗を経験していく上で、カメラ個々の許容範囲が分かってくるもんだと思います。
ですが、これを初期でも防ぐ方法があります。
それは。。。。面倒ですが基本プリセットとLOGを入れ替えて確認するということです。
現場ではこれが厄介なので、やはり最終的には感覚を身に着けるしかないのですが、最初はそのようにしてLOGとの違いを見て調整するのがよろしいかと。
もちろん趣味撮影でのお話ですので、仕事となると入念な確認が必要になってきます。
また、最近はLUTを適用してモニターできる液晶モニターもあります。
たとえばblack&magicの「Video Assist」です。
モニターとしての役割もありますが、LUTが適用できたり、内臓のSDカードに動画を記録出来たりと、多様性のあるモニターシステムです。
HDタイプと4K対応タイプとありますが、どちらも3D LUTを適用できます。
お手持ちのカメラに4K出力が無い場合はHDタイプでよろしいかと。
価格も5万円半ばで、中古だと3万強くらいでしょうか。
とにかくLOG撮影は癖があります。
特に明るさ。これは失敗すると取り返しがつきません。
明るく白とびさせてしまうと、いくらLOG撮影しているからといっても、写真のRAWモードよりも遥かに調整がききませんので最悪使えない素材となってしまいます。
また、いじりすぎても空に破断がおきるバンディング現象が起きます。
ですが、これらを克服して撮影された素材は調整が楽しくなりると思います。
皆さんも、怖がらずLOG撮影の世界へ行ってみませんかっ♪